いわゆるおまとめローンなどの借金の一本化と、債務整理とではどちらが有利なのでしょうか？
借金の一本化とは、銀行などから低金利で貸付を受け、そのお金で他の借金を全て完済することにより、 借金をその銀行などに一本化することをいいます。 銀行は、貸金業者等に比べて非常に低い金利で貸付を行ってくれますので、 借金の一本化は金利を安くする上で非常に効果的であるようにも思えます。
しかし、一本化するためには、他の貸金業者等に対して利息制限法を超えた 金利を返済する必要があります。
これに対し、任意整理をした場合には、これまで支払い過ぎていた利息分は全て元本に充当されるため、 利息を返済しすぎるということがなくなります。 また、任意整理では、将来の利息は返済する必要がなくなります。
そのため、任意整理は借金の一本化に比べ、これまで支払い過ぎていた利息を全額回収できる点と、 将来の利息を返済する必要がない点で有利であるといえます。
債務整理の方法を選択する基準はありますか？
どの債務整理の方法を選択するかは、借金の金額・借りた年数・利息や、 お客様の現在の収入・資産などによって変わりますので、 選択する画一的な基準があるということはありません。
もっとも、借金が非常に多額の場合には、 借金をゼロにすることができる手続きである自己破産が可能かどうかを検討し、 自己破産によるデメリットが重大な場合には他の手続を検討するということになるかと思います。
住宅を維持したまま借金を整理する方法はありますか？
個人再生という方法であれば、住宅を維持しながら、借金を大幅に減額することが可能です。
借金が高額な場合には個人再生を、借金が少額の場合には任意整理を利用することで、
住宅を維持しながら借金を整理することが可能です。
自動車を維持したまま借金を整理する方法はありますか？
自動車は、個人再生や任意整理であれば処分されませんが、高価な自動車の場合には、 自己破産では処分されてしまうのが原則となります。 もっとも、自己破産の場合であっても、 自動車を家族等の第三者に適正価格で買い取ってもらうことにより、 自動車を事実上維持することが可能な場合もあります。
しかし、自動車をローンで購入し、そのローンの返済がまだ残っている場合には、 自動車の所有権はローン会社に留保されていますので、 いずれの手続であっても原則として自動車は処分されてしまいます。
自動車の取扱いについては、自動車の価値やローンの有無、 選択する手続によって異なってきますので、一度ご相談ください。
税金や年金なども債務整理の対象になりますか？
税金や年金は、法律で非免責債権とされているため、たとえ自己破産や民事再生を行っても、
一切免除・減額されません。
税金等の支払については、市区町村役場に相談すると、
支払方法の変更など柔軟に対応してくれるケースもあります。
